さよならアンティークミュー それでも続いていく

とうとうその歴史に幕を閉じると聞いていたグレイスミュー、

最終日に間に合いました。

 

しかし、ほとんどの馴染みのディーラーはもう荷物をまとめ出て行っていました。

 

最後まで荷物の梱包をしていた僅かなディーラーたちが寂しげにそこにはいました。

 

ヴィンテージファッションなどを扱っていたディーラーの多くはここから車で15分ほど離れたアルフィーアンティークセンターに移り、

古代美術などを扱っていた業者は週に一度のポートベローに出店するとのことです。

 

ポートベローは骨董市と言いながらも、

常設の集合店舗のような構えになっているところが多く、

彼らも荷をポートベローに運んで行っていました。

 

 

ここグレイスミューはボンドストリート駅から歩いて1,2分のところに位置します。

 

現在、工事中の新しい駅の目の前になります。

 

そのため建物は残したまま改装し駅の完成に合わせホテルとして生まれ変わるそうです。

 

再開発...形あるものは全て遷り変わっていくものです。

 

年を重ねて生きていくと、若い時に読み漁った本の中に出てきた「諸行無常」という言葉が身に沁みます。

 

 

友人ピーターサルーンの店は完全にもぬけの殻になっていました。

 

寂しい気持ちをいつまでも抱いてばかりではいけませんね。

 

また、素晴らしいアンティークとの出会いを求めて、新たなる地を探しに行きましょう。

 

 

とりあえず、腹ごしらえ、近くにあったWASABIという日本食やで豆腐カレーを注文。

 

日本では美味しいと感じることはまずないロンドンの日本食も異国の地で食べるとなぜか美味しい。

 

お腹を満たしたら、仕入れに行きましょう。

 

 

今日は毎週土曜日に開かれる世界一有名な骨董市ポートベローへ。

 

長らくイギリスに来ていますが、初めて土曜日以外の日に訪れてみることとなりました。

 

映画ノッティングヒルの恋人でマーケットが開かれる以外の日も見たことがありました。

 

しかし、映画とはまた違う日常はどうなっているのでしょうか。

 

いつも土曜日にポートベローを後にするお昼前にはお祭りのような人でごった返しています。

 

しかしマーケットの開かれない平日はきっと誰もいないのだろうなぁ、

そう思いながらノッティングヒル駅から向かいます。

 

あれ、ちらほら人も歩いています。

 

駅からマーケットに向かう初めの通りにはイギリスらしい雑貨や洋服、

or=”#000000″ face=”游明朝”>ヴィンテージの匂いが漂うポスター、カード、おもちゃなど扱う店が並んでいます。

 

こうした店が開いているのもあり、人通りもあります。

 

その後、住宅街を抜けるとポートベロー通りです。

 

だんだんと近づいてくると、ポートベローにもちらほら人がいます。

 

どうやらいくつかの店は開いているようです。

 

クレープを焼く露店やフルーツジュースのスタンド、また、洋服や雑貨やなども開いています。

 

その他、共同スタンドではなく一軒で店構えをしているアンティークショップは何件か平日にもかかわらず営業しています。

 

折角イギリスを訪れたため、ポートベローにやってきた観光客が意外にも多くいます。

 

きっとすべてのシャッターが閉じているだろうと想像していたので驚きました。

 

 

グレイスミューから移った友人の店にアポイントを取ってあったので、彼の店に歩いていきます。

 

少し待ち合わせより早く着いたので、ゆっくり歩いていると、ちょうど彼が車を停めて降りてきたところでした。

 

荷物を持つのを手伝い、鍵を開け建物に入れてもらいました。

 

いつもは彼のスタンド以外にも多くのスタンドが開き、たくさんの人々でにぎわっています。

 

それとは違い、建物の中には私達しかおらず、ひっそりとしていて不思議な感じです。

 

移転開店お祝いも兼ねて、大物をいくつか購入することにしました。

 

彼の店で購入した金額では過去最高となってしまいましたが、

落ち着いた中、じっくりと選んだので逸品を購入することができたのだと思います。

 

平日のポートベローわざわざ来るのはお勧めできませんが、のんびりとしたいつもとは違う一面を見る機会となりました。

 

おっと、建物の外に出ると大雨です。

 

帰路は彼の車に乗せてもらうことに。

 

かつてはロンドンは雨が降っても、傘を必要としないほどの小雨や日本の梅雨の長雨のようなしとしとと降る雨が多かったです。

 

しかし、今回は傘をさしていても濡れてしまうような大雨。

 

こうしたところにも温暖化の影響などがあるかもしれないと帰りの車の中で話すのでした。

 

 

 

 


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