ゲルニカを見て、トレドへ

前夜部屋に帰ったのが、深夜になりました。
そのため、この日は9時にホテルを出発。
トレドまではバスだと1時30分くらい、電車だと30分程でいけるとガイドブックに書いてありました。

そのため駅から電車で向かうことにしました。鉄道駅までせっかくだから地下鉄で行くことにしましょう。

切符を買おうとしたのですが、どうやらロンドンやパリと違いマドリードの地下鉄には切符がないようです。

スイカのようなICカードを購入しそこに行き先までの切符を購入するようです。

ICカードは2.5ユーロ約300円ぐらいですから、それほど高くは無いのですが1回か2回しか乗らないのにICカードもなぁと思いながら仕方なく購入。
私の持っていたガイドブックが古く書いていなかったのですが、調べてみると2017年10月に切符が廃止されたそうでした。

駅や地下鉄内は、パリなどよりもすごく綺麗でとても1919年と言う100年前に印刷されると思えないほどでした。
3つ目の駅に無事に到着、トレドへの向かう駅には地上に出て大通り渡り少し歩きます。
横断歩道渡駅に近づいたところで背負っていたカバンが急に重く感じました。
振り向くとそこに3人組のジプシーがいました。

『何をやっているんだ!!!』
と、相手の顔の前に指を突き刺しながら英語で言うと、
こちらに目線を全く合わすことなく、素知らぬ顔をしています。
さらに追求すると、
すぐ近くに並んでいた露天を見るふりをしながら引き返して行きました。

明らかに駅周辺で旅行者のカバンを狙っているジプシーの窃盗集団でしょう。

若い時にパリのクリニャンクールで後ろから私にぶつかってきてその際に背負っていた大きなザックのファスナを引っ張り開いていたスリがいました。
その時の感覚が残っていたため、すぐにスリだと気付きました。
そういえば、ここはスリが多く、両親もカバンに手を伸ばされたと、昨夜話していたのを聞き流していました。
鞄の中には何も入っていなかったとは言え油断していました。

気を引き締め改めて旅を続けることにしましょう。
チケットを買おうと切符売り場に向かうと長蛇の列。
横に自動券売機が並んでいたので、こちらで調整してみましょう。
まずは表示を英語に切り替えます。
次第にやり方がわかってきます。
トレドへは1時間に一本直通列車が運行しています。
次は10:20分発。
それを選択し、帰りの電車の17時過ぎに設定します。
いや、帰ってきてから、王宮を見に行くには一つ前の電車の方がいいでしょう。
一つ前の画面に戻ろうとしましたが、選択がないので、一度キャンセルボタンを押すことに。
再度初めから選択していくと、なんと!
10:20分発が売り切れに。
仕方なく11:20分発を選び、4号車は外し、座席指定画面でげんのいい数字を選びましょう。
そんなことをしていて、いざ支払いとなりカードの差し込み口を探すが見つかりません。
どうやらIC付きクレジットカードをタッチするだけのようです。
しかし、ここでまた
あなたの決済に失敗しました、
などという表示が現れました。
仕方なく隣の機会に移り、もう一度初めからやり直します。
すると、まさかのまさか、11:20発も売り切れになっています。
10:20分発が売り切れてから5分もしないうちに次の電車も売り切れてしまったのです。
仕方がないので、急いで12:20分発を購入。
帰る時間を遅くし、マドリードの王宮を訪れるのは諦めます。
電車の出発まで時間があるので、先程地下鉄を降りた際にすぐ目の前にあったソフィア王妃芸術センターに向かう事にします。
予定では訪れる時間がなかったので、これも何かの縁でしょう。
ここで有名なのはやはりピカソのゲルニカ。
戦争を批判したピカソの代表作です。
幼い頃、幼馴染のお父様が画家でした。一人部屋に迷い込みその巨大な現代絵画を目にした時のような怖さを思い出しました。
絵からは力強さが迫ってきます。
他の作品とは全く違う次元の力が溢れています。
その後、ピカソの他の作品やダリなどを堪能しました。
パリのポンピドゥセンターが小さくなったような美術館に感じられました。
近くのカフェでお茶を一杯味わっているうちに電車の時間になりました。
トレドへの短い編成のこの列車は、どうやら直通運転のようです。
席はこの時間ももちろん満席。
やはり暑くも寒くもない旅行に最適なシーズンのため、混んでいるのでしょう。
少し走ると乾燥した草原の大地の風景が広がります。
アメリカ南部を思い出すような景色です。
50分程でトレドに到着。
駅にはたくさんのタクシーが待っています。
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