さて、お客様のコレクションが兵庫県にある香雪美術館に展示されていると伺い、行って来ました。
当店ではアンティークジュエリーの逸品をお求めいただいているコレクターの方ですが、
今回、日本の仏教美術のコレクションの中から選ばれたものたちを展示しています。
私もガンダーラやクメール、チベットなど海外の仏教美術は扱っておりますが、日本の仏教美術もまた心に染み入るものがあります。
私は世界中どこに行っても美術館を訪れるのが、好きです。
絵画や彫刻、建築物など特に歴史を感じさせてくれる物をじっくりと目にするのが趣味の様なものです。
また、各地で神社仏閣、教会などを訪ねることも多いです。
そうした場所でも仏像や絵画、建築物などを鑑賞させてもらい、目だけでなく空気を味わせてもらうことに感謝の念を覚えます。
今回の展示にははっきりとした由来は分からないものも多かったのですが、一点一点が長い時代を経て来た穏やかな凄みを漂わせているのを感じます。
閉館間際であったこともあり、他に拝観者がいなくなった空間で、私は並ぶ仏像たちを前にし、自然と手を合わせてしまいました。
今はお寺の中に安置させられているのではありませんが、こうして大切にされ、次の世代へと受け継がれて行くことになるのでしょう。
時を経て来たものたちへの畏敬を感じさせてくれるコレクションでした。
緑のモミジが美しく、心洗われるお庭。
良き季節です。