プシュケと魂

古代ギリシャの神話にプシュケという若き女性の話があります。
彼女は苦難の末、天界に登りキューピットの妻となります。
途中、人間として初めて冥界に入ります。
そのプシュケを象徴するのが、蝶々です。
絵画やカメオなどでは、プシュケの暗示として蝶が描かれているものを多数目にします。
プシュケとは女神であると同時に魂のことも指します。
そのため、蝶は魂の象徴とされます。
私は中学生くらいから、大きな蝶を目にすると、近くの人が死を迎えることが度々ありました。
昨日の朝、新聞を取りにポストに向かうと、珍しく大きな蝶が私の周りを飛び、上空へと去って行きました。
その日の昼頃、友人から連絡がありました。
私が社会に出て、最もお世話になった方が亡くなったと。
この日の朝突然倒れられたそうでした。
つい先週も夜中まで飲み語り明かしていたはずだったのに。
朝、彼の魂が何かを報らせに来たのだったのだろうか。
若過ぎる突然の訃報に人生の儚さを感じ、一日は過ぎていきました。
周囲の面倒を見ながら、仕事や好きな事にもとことん突き進んだ大先輩。
自分はこれからどれくらい残されているか解らない人生を如何に歩んでいこうかと、今は漠然と想いにふけっています。
蝶の姿を思い出しながら。
古代の人々もきっと蝶を目にする同様の不思議な体験を繰り返ししたのかもしれません。
合掌。

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