長い一日、アラン・デュカス

レミゼラブルの公演が終わり、会場から外に出ると雨がちらついてきました。
近くにあったレインフォレストカフェのショップで傘が売っていないか探してみます。
レインと名が付くだけあり、きっと素敵な傘があるかと思ったのですが…
どうも見つかりません。
店員さんに尋ねると、レインコートはあるけど。
との応えがかえってきました。
レインコートはなぁ〜と、躊躇してしまいます。
折角来たので、甥っ子のお土産でも探していたところ、どうやら雨が止んだようです。
外に出て時計を見ると、
予約してあったレストランの時間まではまだ1時間程あります。
レストランまで歩いて20分程、車で15分くらいと出ていたので、少しリージェントストリート界隈を散歩しましょう。
おもちゃ屋ハムレーツを覗くと、今日もイギリス中、世界中からの親子連れで賑わっています。
おもちゃの実演をしているところに、子供たちがワイワイと集まっています。
以前、小学生の娘と来た時が懐かしいです。
各階を回り、ビルの出口に来た時には両手に大きな袋を抱えていたのが思い出されます。
トイザラスはアメリカから消えてしまいましたが、ここロンドンにある、おもちゃの館はいつまでも続いてほしいなぁと思います。
次に目に入って来たのはリバティー。
この老舗の百貨店は、アーツアンドクラフトの時代、素敵なジュエリーを製作していました。
今も一階の宝飾売り場にはアンティークジュエリーを扱う店があります。
その一つはアンティークのブローチやスティックピン、チャームなどをペンダントやリングに独自に改造した作品を販売しています。
ここに来るとロンドンでの一般消費者向けのアンティークの価格や流行、販売方法などがべん
頭が柔らかくなります。
前回来た時に比べ、ネームドつまりブランド名のある1930〜60年頃のヴィンテージジュエリーが増えていたかと思います。
また、可愛いチャームを活かした作品は相変わらず多く、日本にも広がる余地があるかもしれません。
そんな風に見学しているとぞろぞろとアジア人の団体が現れました。
中国人かと思いましたが、いや、日本語が聴こえてくるではないですか。
それも皆さんイヤホン片手にリバティー内を集団で回っています。
どうやら、この老舗百貨店を見学することがツアーに含まれているようです。
私も時間が来たので、出口に向かうと、添乗員らしき女性がイヤホンを回収していました。
こうしたツアーもあるのかと少し驚きました。
その後、レストランに向かい、歩いていると、渡辺謙が主演を務める『王様と私』の看板が目に入ってきました。
どうやらここウェストエンドにあるロンドン・パラディウムで行われているようです。
6時20分、ハイドパーク沿いにあるドーチェスターホテルに到着。
ロンドンでも最高峰のホテルです。
ここにあるアランデュカスはロンドン市内に三つある三ッ星レストランの一つです。
残り二つは、ゴードンラムゼイと寿司屋のザ・アラキです。
どのお店も、なかなか予約が取れないレストランで有名です。
今回運良くアランデュカスに予約が取れたので、行ってみることにしました。
荘厳な作りのロビーは、宮殿のようです。
6時30分開店前の扉に重厚感があります。
中に入ると、そこが伝統と革新の融合された空間であることが全身に伝わってきます。
食事の一つ一つも同様に伝統を活かしながら、革新的な事に挑戦しているまさに三つ星の名に恥じないものが続きます。
繊細な味と口の中に広がるそれぞれの素材の背景を探ります。
ペアーリングワインも3コースから選べるようになっています。
ニューワールドを中心としたもの。
フランスワイン中心には、通常の物と、
一級畑等逸品を揃えたもの。
私は二つ目のものをセレクトしました。
そのペアーリングのセンスに脱帽です。
美味しさとその空間美にあまり写真を撮ることはしなかったのですが、一部をご紹介します。
開店の6時30分に入ったにもかかわらず、大満足でお店を出る時には気付いたら午後11時40分。
5時間以上も滞在していた事に驚いてしまいました。
ペアーリング以外にもシャンパーニュと白二杯、赤一杯を別に注文していたため、お酒と食事双方でお腹も限界に達しました。
酔い覚ましに、ハイドパークを通り、ホテルまで歩いて帰る事にしました。
途中マーブルアーチが、すでに寒くなった秋の夜空の下、美しくライトアップされていました。
早朝から骨董市を歩き回り、長い長い市日でした。
明日もアンティークフェア。
次の出会いを捜しに行きましょう!

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