ブラジル博物館火災

少し前のことになりますが、10日くらい前にニュースになったブラジル・リオデジャネイロの博物館が全焼した件、我が家の食卓でも驚きと共に話題になりました。

 

新聞記事にもあったように、1818年に開館のこの博物館。ポルトガル王が収集したエジプトやブラジルの先住民の宝が一夜にして失われてしまったのです。

 

骨董屋の悪い癖か、すぐに、失われた遺物の総額を想像してしまう、親子三代。

 

父が少なくみて、「ひとつ5万円として2000万点で、いくらになる?いっちゃん。」

と娘に言うと。

娘は計算機を出してきましたが、桁が多過ぎ、計算機では計算できず。

紙を使って桁を数えます。

「1兆円!」

 

しかし、私が、

「いやいや、少なく見て、平均一つ10万、いや、エジプトの物など高価なものもあるから、絶対それ以上でしょう。」

 

少なく見ても、何兆円という額の貴重な品たちが灰と化しました。

 

金額的なものもそうですが、今では収集不可能な世界的な文化遺産が失われてしまったことに、言葉がありません。

 

かつてのポルトガル王といったら、大航海時代に世界中の富を手にしていた富裕な王。

その王だからこそ手にできた数々の品々。

そしてその王たちが絶滅させてしまった貴重な文化遺産が消滅してしまいました。

 

漏電による火災ではないかと言われています。

予算がなく、設備を補修しなかったために起きてしまったようです。

 

ブラジル経済が不況とは言われていますが、

こうした原因は、富の集中が世界的に起きており、各国政府が財政難に陥っているからでしょう。

 

アフガニスタンやシリアなどの紛争地帯でも多くの博物館が略奪や破壊にあったり、アラブの春の際にはカイロの博物館も大規模な盗難にあいました。

 

人類共通の遺産が失われていくことが減ることを願います。

 

ですが、娘が、

「あぁーパパが買っていたらよかったのに。」

と最後にぽつりとつぶやいていました。

 

そんなお金はありませんが。

 


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