すでに9時開場のこの会。
たくさんの人々で賑わっています!
二階はオークション会場です。
一階を回った後には、二階に向かいます。
午前中に下見会があり、この日の午後には早速オークションが開かれるのです。
私はパリに移動しなければならないので、下見を済ませた後、目ぼしい品には入札をしておくことにします。
アメリカやドイツでも同様のオークションが開催されますが、各国によって物の相場が異なります。
そのため、それぞれの国を比較して相場よりも安い物のみビットしておきます。
やはり、各国によって人気の物も異なるからなのでしょう。
そろそろ体力の電池が切れ始めました。
時計をみると、2時を過ぎています。今日買い付けた品で重くなった荷物と共にホテルに戻りましょう。
お腹も空きました。
部屋に着き、バナナとオレンジを食べながら今日買った品々をより分け、金庫に仕舞います。準備を整え、部屋を出ると、エレベーターから見える空は青い清々しいもの。
美しい空はいつでも気持ちを和ませてくれます。
パリ行きの電車は17時31分発です。4時30分にはキングスクロスに到着しているようにしたいです。
早朝とは違い、この時間は地下鉄も動いているので、電車に乗り向かいます。
おっと、賑やかな音楽が聞こえてきました。
隣の車両からこちらに近づいてきます。
リズミカルな音楽に隣に座っていた女の子も携帯電話で近づいてくる楽団を撮影し始めます。
疲れていても音楽は皆を笑顔にさせてくれます。
回ってきた紙コップにコインを入れ、謝意を伝えましょう。
ひと時のコンサート。
これは何十年も変わらないヨーロッパの地下鉄の光景なのでしょう。
駅に到着し、チェックインを済ませようと、ゲートに近づくと、何だか変な雰囲気です。
前を行く東洋人の女性がチェックインをしようとすると、断られました。
まだ、時間が早いためなのか...
電光掲示板をみると、
キャンセルの文字が。
おおおおおお、
フランスで鉄道関係のストが数か月前から続いていたのは知っていましたが、
まさか、ユーロスターまで。
仕方なく駅のカウンターでチケットを変更してもらうことにしました。
列に加わり、順番が回ってくると、
イギリス人の駅員は
「ごめんねー、19時発の電車に変えるわね。」
「メールは届いていなかった?」
と事前にストでキャンセルになったことをメールで伝えてくれていたようでした。
「スパムメールに入ってしまったのかもしれないわね。」
と優しい対応をされました。
私もストのことは頭の片隅にあったので、まぁ、仕方ないと思い、ベンチでチェックインの時間を待つことにしました。
本を読んで待ち時間を潰しているのですが、眠気が襲ってきます。
羽田空港で購入したキリスト教の本は面白いのですが、最後は文面が固く、睡魔の勧誘のようです。
しかし、ここで寝てしまうわけにはいきません。
何とか出発の時間まで持ちこたえなければ。
17時15 分、チェックインが開始されました。
パスポートコントロールを終え、中に入ると、どうやらメール連絡に気付かなかった旅行者たちなのでしょうか。
周囲は中国人団体客などアジア系が多いです。
皆、待ち惚け。
18時前になると待合室は人で溢れてきました。
隣の席には日本人のお父さんと小学生の娘さんが二人でサンドウィッチを食べながら待っています。
うちの娘もちょっと前までこんな感じだったなぁ~などと思いながら、一緒にイギリスに来た時のことを思い出しました。
18時35分搭乗ゲートが開きました。
やっと電車に乗れます。
無事19時01分、電車は動き出しました。
6月の今は一年電も最も日が長い季節です。
電車の窓の外にはまだ青空が広がっています。
すぐに軽食が運ばれてきました。
ベジタリアンキッシュとチョコレートケーキを注文。
パリでの夕食は諦め、有難くいただきます。
ワインが効いたのか、再び眠気に誘われてきました。
夢か現実かわからないような朦朧とした中、目を覚ますと、もう後5分で北駅に到着するようです。
すでに辺りは日が暮れていました。
電車を降りると、友達からメールが丁度入ってきました。
日本はまだ朝の5時過ぎ。
そんな時間にタイミングよくメールをもらうと嬉しいものですね。
パリに今着いたところだよ。と伝えると友人もそのタイミングに驚いていました。
さすがに体力も残っていなかったので、北駅近くに宿を取っておいて良かったです。
いつ来てもたくさんの思い出の詰まった北駅。
そこはネオンライトに照らされ、喧騒に包まれながらも美しかったです。
さぁ、明日はパリでの仕入れ。
もうひと頑張りしましょう。