再びロンドンで仕入れ オークションとケンプトン

再びロンドンに戻ります。
月曜の朝のユーロスターはほぼ満席です。
窓の外をみると、畑の中にたくさんの巨大な風車が建っています。
つい先日の新聞記事にもありましたが、ヨーロッパでは補助金なしの風力発電の計画も進んでいるそうです。
原子力や火力にも価格面で劣らない程度まで再生可能エネルギーの価格も低下してきているとのことで、需給バランスとの要因からベースとなる電源との組み合わせが必要でしょうが、自然エネルギーへの取り組みが盛んな事を感じます。
お昼にはロンドンに到着。

そのまま市内のアンティックショップに向かいます。

何か新しいもの入ったかと訪ねていくと、四面に開くロケットなどが入荷していました。
その他いくつかのジュエリーを仕入れ、オークション会社に向かいます。
出品番号から時間を計算し、狙っている商品が出る3時過ぎに到着。
どうか、エスティメイトくらい、自分の決めていた範囲で収まってくれと願います。
何度来てもオークション会場で自分の狙っていたものが近づくと心臓の鼓動が早まってきます。
今回はヴァンクリーフ&アーペルのブローチ。
いきなりエスティメイト価格まで上がっていきます。
ここだと思い、私が札を上げると、
『ニューカスタマー』
と、指をさされます。
私のビット以上くるなよ、と思っていると、電話を持った社員がペンを上げ合図します。
そこで、私も再び札を上げると、
少し間を置いてまたも電話からのビットが入ります。
すでに自分の予定価格よりも700ポンド程高くなってしまっていますが、もうひと頑張りと札を上げました。
コココンッ!
私の札番号が呼ばれ、
無事落札。
その他にも2点ほど落札。
オークションが終了し、地下の決済窓口で札を渡し早速入金します。
そこで支払い済の書類をもらい、先程の会場に戻ります。
その場で書類を見せ、落札した商品を受け取りました。
こうして自分の手元に来て眺めると改めて嬉しくなります。
これが、落札したヴァンクリーフ&アーペルのブローチです。
その後ホテルに戻りました。
途中変わった色の変わるベンチがありました。
雨だから誰も座っていませんが。
今回は初めてシェパーズ ブッシュ駅近くのホテルに泊まりました。
ウェストロンドンのケンジントンに位置し、大きなショッピングモールがあります。
2008年にオープンしたロンドン最大級のショッピングモール「ウェストフィールド」。

ここにはハイブランドからファーストファッションまで様々なブランドが入り、雑貨、コスメティックのショップも豊富、また食料品売場も充実しています。
その他フードコートも多様で、レストランではステーキ、タイ料理、日本食、レバノン料理、パブなどたくさんの種類の料理が楽しめます。
ただチェーン店が多いです。
パディントン、クインズウェイ、アールズコートなど旅行者が集まる地域にある、小さな個人経営のレストランとは異なります。
スペイン、フランスと洋食に疲れていたのもあり、日本食チェーンのWAGAMAMAに行く事にしました。
昨年、テイトモダン近くで食べた時は美味しかったのですが、今回は???が付く驚きの味でした。
間違いなく日本では難しい味です。
丼を頼んだのですが、辛いのみで、体をいじめているような味わいです。
それでも帰る頃には席は若者や家族連れなどでいっぱいになっていました。
厨房、客席を含め、日本人は私一人だけ、きっとこれがロンドンっ子が好きな日本食なのでしょう。
それでも20年以上前に日本食がなかなか手に入らず、こちらの日本人学生の友人が納豆を自分の部屋で製造していた頃に比べ
れば、すごく有難いことです。
帰って胃薬を飲み、翌日のケンプトンに向け床につきました。
翌朝5時過ぎにホテルを出発。
馴染みのキャブで向かいます。
窓には雨粒が。
寝不足もあり、車の中で仮眠します。
今回は毎日雨です。
今回はいつもよりも点数が買えていないので、集中力を高め挑みます。
開始からの1時間が勝負です。
開店と同時にいつも買うウブ出し屋さんのところに向かいます。
おはようと言う挨拶と共に、ケースの中央に立ちます。
ベストポジションを確保!
すぐに左右にはいつものロンドンのディーラーが集まってきます。
次々に商品を見ていき、値段と傷を確かめていきます。
中国人や日本人ディーラーも集まってきました。
そろそろ次に行かなくてはなりません。
計算してもらうには彼も忙しそうなので、取っておいてもらい、次のスタンドのところに移ります。
いつも買うこのスタンドもすでに人でいっぱいです。
私と目が合うと私が欲しそうな商品をこちらに店主が回してくれました。
そしてそれらを傷がないかチェックすると、どれも大丈夫なので、すべてもらうと伝えます。
そして他の人とのやりとりをしている間にも、見落としているものがないか確認します。
黒く変色した素晴らしい金細工を発見。
皆ケースの端に転がっているその素晴らしいブローチやリングに気づいていないようです。

彼の手が空いたところでそれらを見せてもらいます。
経年による硫化で黒く変色していましたが、素晴らしいフィリグリー細工のブローチでどこも金線が外れていません。
それに手彫りが施されているカフスやペンダント、ルビーの指輪。
残っていてくれて感謝です。
値段もいつも彼はリーズナブル。
日本に帰ったら磨き、その輝きを取り戻してあげようと思いました。
その後も馴染みのディーラーのところに順に向かいます。
皆アンティークが好きなのが伝わってきます。
イギリス人の笑顔とアンティーク、何て自然な組み合わせなのだろうと感じます。
ここケンプトンにはたくさんの出店者が来ていますが、それぞれに扱う商品に特徴や個性があります。
彼らの顔見るとその商品たちがすぐに浮かびます。

年々珍しい商品が減ってきており、以前は毎回買っていたディーラーからも、なかなか毎回は買えなくなりました。
けれど笑顔で
「ごめんねー今回は集められてないの、また来てね。次いつ来る?」
と話してくれます。
ケンプトンパークのアンティークフェアも無くなると言う噂がありますが、こうしたフェアがいつまでも続いていって欲しいものです。
翌日は早朝からジェットの産地、ウィットビーに出発です!

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