火曜日、早起き早起き。
日本から電話があり、4時前に目が覚めてしまいました。
ここから再度、寝るのも難しいから、とりあえず、仕事をします。
4時50分、ホテルのフロントに頼んでおいたサンドイッチをもらいに行きます。
ん、今日のサンドイッチはボリューム満点。
日本から持ってきたインスタントみそ汁と共に掻き込みます。
パワー充電を完了し、ケンプトンパークに向かいます。
40分ほどで到着。
車から降りると、震える寒さ。
んーーー、寒い。
温度計を見ると、マイナス4度。
冷えています。
駐車場から会場にロボットのようにカチカチになりながら歩いていきます。
まだ、開場まで20分ほどありますが、風を避けて待ちます。
知り合いの業者たちと取り留めもない話をしながら、時間を潰します。
6時30分開場!
いつもの初出し屋の所に直行です。
今日もまた一番乗り!
ベスト・ポジションを確保し、初荷を選んでいきます。
気付くと、すぐに両サイドに人が溢れ、二重に人垣ができています。
時間がたつと、皆あきらめ、次々に他の店へと向かっていきます。
やっと落ち着いてきたので、店主のおじさんに聞いてみました。
彼は、ここケンプトンパークとニューアークのみに出店しています。
その彼がなぜ、毎回、100点以上の初出し品をお値打ちに集めてくることができるのだろうと、不思議に思っていました。
「毎回、これだけの品をどうやって集めてくるんだい?」
「地方のオークションやフェアを回ってくるのかい?」
「いや、いや、僕には5,6人のラナーがいて、みんながイギリス全土から家に送ってきてくれたり、持ってきてくれるんだよ」
「なるほど~、そうだったんですか!」
どんな仕事にも共通していると思うのですが、やはり、横のつながりがアンティーク業界でも最も大事だと改めて思います。
そんな彼のところで予定よりも、多く仕入れることができたため、残金もやせ細ってしまいました。
資金の減少共に、買い付け意欲も縮小。
開場直後はチターのように素早く行動していましたが、今は慎重なカメレオンのようにゆっくりと回っていきます。
まずは、三か所あるインドア(屋内)のスタンドを見てみます。
寒さのせいか、いつもより出店者が少ないです。
馴染みの業者と話すと、どうやら、今日は8時ころから雪が降るという予報が出ていると言うのです。
スマフォの天気予報をみると、確かに8時頃は雪がマークが出ています。
なるほどー、だから来ている業者が少ないのか。
それでもいつも購入させてもらっているディーラーたちは大方出店しており、挨拶をしながら回っていきます。
インドアを終え、次は屋外に出店している露店を見ていきましょう。
寒さでガラスケースに霜が吹いてしまい、真っ白です。
ブローチを手に取ると、金属の冷え切った冷たさが指から伝わってきます。
こうした時に露店をやるのは本当に大変です。
私も10代の頃は毎週末のように神社の境内などで開かれる骨董市に出店していました。
そのため、この時期の辛さが身に染みており、分かります。
買い付けしていると歩いて回っているので、まだ体が温まります。
しかし、店主はじっとしているため、地面から寒さが足元に伝わってきてしまうのです。
こんな時は本当に大変です。
そんな中、頑張っている知り合いのディーラーに日本から持ってきたホッカイロを上げると、驚き、また、喜んでくれました!
こちらではホッカイロというものを見たことがありませんが、イギリス人も知っている人は少ないのでしょう。
次回の冬のお土産はカイロにしてみるのもいいかもしれません。
8時を過ぎると日も昇ってきて、見上げると青空が広がっています。
どうやら、雪雲はどこかに行ってしまったようです。
よかった!
アウトサイドは、皆運転してきた車やトラックの前に、店を並べています。
何列にもなった車の列が遠くまで続いています。
掘り出し物がこうした露店では見つかるときもあります。
家具から工芸品、ジュエリーまでたくさん並んでいます。
アンティーク好きの方には、ポートベローとはまた違ったイギリスのアンティークフェアの雄大さ、
楽しさ、心躍るような気分を体験してもらえると思います。